歴史の重さ

今年、2015年が㈱榎戸材木店の創業100年だと思っていたのが、古い資料を集めて調べるうちに初代の独立は大正4年ではなく5年で、来年が創業100年だとわかるなど、出鼻をくじかれてしまった感はあります。
しかし、逆に、ここで何かしらの歴史的な資料を残しておかないと、ますます記憶は曖昧になり、昔のことが分からなくなってしまうと考えました。
木材業界というのは明治に始まったわけではなく、古く室町、江戸の時代から延々と続いてきた産業です。
しかし、明治になるまではその業態はほとんど変化はなく、極端に言えば50年前、100年前と同じことをしていても食べていけた時代だったのでしょう。
明治に入り、外国から木材が入り始めると、業態は一変します。資料を読んでその苦労を知ると、これは㈱榎戸材木店だけの歴史ではなく、木材業界全体の波乱の歴史であることがわかってきまました。日本全体を見ても社歴100年を超える木材業者はそれほど多くはありません。荒波を乗り越えながらここまで会社を維持して来た歴代の経営者には頭が下がるばかりで、私のようなノホホンとしたボンクラが4代目として会社を維持できたことが奇跡であり、単にラッキーだったのではなく、周囲の人々に支えられたおかげだと痛感させられます。
この社史というより「冊子」と言った方が良いような㈱榎戸材木店の歴史をつづる書ではありますが、これが私のライフワークなのだろうと、あらためて感じました。